眠った資産を「共同担保」として活用

※この記事は過去に「週間住宅新聞」へ寄稿したものになります。

首都圏に金融機関は数あるものの、事業用不動産の取得(不動産投資)に対して積極的な融資姿勢をとっている金融機関は少ない。

取り扱いはあるとはいうものの、融資条件が純資産数億円以上など、かなりハードルの高い規定だったりするから、現実的には有名無実だったりする。このような状況だと、私も含めて一般的な個人が何もないところから資産をコツコツ増やしていくには、やはり数少ない金融機関の中からパートナーを探していかざるをえない。

ただ、少ない中でも取り組んでくれる金融機関はあるわけで、そんな金融機関のひとつに「共同担保」を提供することによって、年収や勤務先、資産背景などの個人属性はあまり問われずに資金調達するという手段がある。

ここでいう「共同担保」とは、購入予定の物件以外に「自宅」や「事業用不動産」など、何かしらの不動産を一緒に担保として提供することで資金調達を可能とするものである。

例えば、1000万円の区分ワンルームでネット利回りが7%だったとするとネットの収入は70万円。そこに、前出の金融機関で900万円の借入(金利4%・期間30年)があったとすると、「70万円(ネット収入)-51.5万円(返済額)=18.5万円(キャッシュフロー)」になる。このように収益を生み出す資産を増やすことはできるわけだが、資産を増やすためにほかの資産を「担保」に取られてしまったわけだ。

通常の心理としては、早い段階でこの「共同担保」の解除を目指すためにローン残債の減少に励むという考え方になるが、一方では他行へ乗り換えて「共同担保」を外してしまうという選択肢もある。新規のアパートローン融資には応じないものの、他行が融資している案件への借り換え資金の融資には積極的に応じるという金融機関は増えているからだ。

何とも不思議な感じがするが、貸し手からすると、他行がリスク評価して融資しているものに対しては随分ハードルが下がるらしい。

仮に借り換え先が当初の金融機関の900万円に対して、ほとんど返済額が変わらない金利2%・返済期間21年という条件にて応じた場合、「70万円(ネット収入)-52.5万円(返済額)=17.5万円(キャッシュフロー)」ということになる。キャッシュフローは年間1万円下がるものの、10年後の残債は借り換え先の方が焼く200万円少なくなる。併せて「共同担保」が外れることによって、再度その資産を担保として資産形成に活用することもできるわけだ。

ただ、他行へ借り換えることによって、当初の金融機関からは二度と資金調達できないケースが多いということに気を配る必要があるし、借り換えるには一定のペナルティーが発生する場合もあるため、それらを勘案したうえでのメリット・デメリットを判断する必要がある。

それでもメリットが大きければ、検討の余地があるのではないだろうか。

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